この内容は音声でも聞くことができます。
会社の中で出世を願うことはどの国でも同じこと。
ですから英語にもそれにまつわる慣用句はあります。
今日はそれらを紹介します。
4つあります。
climb up the corporate ladder
企業のはしごを昇る(=出世する)
apple polisher
りんごを磨く人(=ごますり)
yes man
イエスマン(=上司には逆らわない人)
hook the wagon
荷馬車に引っ掛ける人(=力のある上司の力で楽して出世する)
まだまだありますが、きりがないので今日はこれぐらいにします。
では、例文を紹介しておきますね。
A: How did he climb up the corporate ladder so fast? He has worked for our office only for 5 years.
B: You know he is an apple polisher and yes man to his superior.? On top of that, he hooked the wagon by marrying Mr. Smith’s daughter.
A:彼ってまだ勤務年数5年なのに、どうやってあんなに早く出世できたんだろう?
B:奴は上司に対してはゴマすりだし、逆らわないからね。それから、社長の娘と結婚して
楽して出世街道をまっしぐらさ。
(解説)
どこに「社長」なんて書いてあるのだ?と思われるでしょう。
ここでは直訳すると、「スミスさん」ですが、
アメリカでは「社長」とは呼ばないです。
名前で呼びます。
スミス氏という名前の社長という想定で書きました。
(余談)
東京のITWというアメリカの工具メーカーの通訳をしていたとき、
アメリカ人のセールスマンが日本人の研修セールスマンに売り方の研修をしていました。
On the job training といって現場での研修でした。
日本人が「社長、社長」と言いながらセールスをクロージングしようとしました。
結局売れませんでした。
一旦その場を去って、アメリカ人の研修トレーナーが日本人の研修生に対して叱りました。
私は通訳ですから言われた発言はそのまま訳さないといけません。
トレーナーはこう言いました。
「なぜ、売れなかったか俺にはわかる。おまえは彼を侮辱した。
彼を社長、社長と言っていた。
なぜ、ちゃんとXXXさんと名前で呼ばないのか?
その失礼な態度のせいでXXXさんは怒ったに違いない。
さあ、今から戻って彼に謝ろう」
私は日本語が母国語ですから、
社長に対して「社長」と呼びかけることはむしろ敬意を表しているとわかっていますが、
通訳なのでそのまま黒子に徹して訳すしかなかったです。
結局その日本人研修生は戻っていかなかったですが、そんな文化的違いがあります。
この感覚のズレから言葉の発想も当然変わることだけは覚えておいてください。