赤坂に(株)ガデリウスという日立グループの企業があります。
1992年のある日、私はその会社に通訳として呼ばれました。
ところが、ふたを開けてみてビックリ。
何のために呼ばれたのか、分かりませんでした。
大切な会議だったので、念のためということだったのでしょうか?
アメリカ人はたった一人、残りの15人ぐらいは全て日本人でした。
議長が先導を切り、英語であいさつをしました。
なので、私の隣に座っているアメリカ人には、通訳は不要でした。
今日は楽な仕事だな、しめしめ・・・ 私は密かにそう思ったものです。
驚いたことに、その後も、全員が頑張って英語で話し続けたのです。
つまり、私の出番が殆どありませんでした。
希に、「経済産業省」って英語で何と言いますか、と聞かれたぐらいでした。
私の通訳料金は高かったので、ずいぶん経費を無駄に使っているなぁ・・・と感じたものです。
ただ一方で、感動もしました。
ここまで日本人同士英語で会議ができる企業って凄い! ご立派!と。
当時は、そんな企業は珍しかったのです。
しかし、時代は変わりましたね。
今ではそんな企業は、当たり前です。
外資系企業でしか英語力は必要ないというのは、昔の話しです。
ソフトバンクではTOEICで900点以上取れないと昇進できません。
楽天では、5か月以内にTOEICで900点以上取れないなら、解雇!!!
そんな辞令も出たという話しも聞きました。
嫌気がさして転職しようとしても、周りは英語力重視の企業ばかりなので、
ならば腹を据えて楽天に残り、英語を上達してやろうという気になるとか。
そのような企業は、日産自動車、本田技研工業、トヨタ自動車など、他にもいっぱいあります。
海外展開する大手企業では、英語で対等に折衝する能力が求められますし、
ベンチャー企業でも、海外から最新技術を積極的に取り込んでいます。
あっという間にそんな世の中になったのですね!
この急激な変化は、私の予想を超えていました。
この先、英語力は益々重要になっていきます。
ビジネスマンの必須スキルと言っても過言ではないでしょう。
苦手だからと言って、避けて通れるものではありません。
グローバル化の現代では、英語力は強力な武器と言えるでしょう。
その武器を駆使して、あなたの可能性を切り開いていく時代が到来したのです。
英語力は、あなたのキャリア形成において、
絶大な影響力を持つということを覚えておいてください。