スカイプ通話で英語レッスンをやっているが、おもしろい現象がある。
ある2人の生徒の英語を比較してみよう。
AさんとBさんとする。
Aさんの英語力の方が、Bさんより断然レベルが高い。
Aさんから送られてくる英作文を校正していると、
あまりミスはない。
あっても些細なミスばかり。
優秀!
Bさんから送られてくる英作文には文法的ミスが多いし、
文法上あっていても、構文上おかしい。
しかし、2人とも言っている意味は100%伝わっている。
ミスが多い、少ないの違いだけである。
さて、面白いのは、口頭でしゃべっていただくと、
スラスラとつっかえないでしゃべるのは、Bさんの方だ。
Aさんがしゃべる英語は英作文とほとんどかわらないぐらい間違いの少ない英語だが、
スラスラと口から英語がでてこない。
かなりの時間をかけて考えて、考えてやっと出てくる英語。
Bさんの英語は間違いだらけの英語ではあるが、
スラスラと交通渋滞がない感じでしゃべられる。
再度言うが、2人とも言いいたいことは100%通じている。
コミュニケーションはできている。
さて、私の言いたいことは、
英語学習と話すトレーニングとを分離して考えて欲しいということ。
(1) 英語学習
英作文でやっているが、些細なミスも見逃さず正しい英語にこだわる。
たとえ正しい英語であっても、さらにいい英語を目指す。
(2) 話す練習
間違いを気にしないで、いい英語を話そうとしないで、コミュニケーションを優先する。
そして覚えて欲しいことは、・・・・
プロの英語翻訳士であっても、英語のミスはある。
私にも何かしらある。
私の日本語も完璧ではない。
アメリカ人だからといって、完璧な英語をみんな話しているわけではない。
コピーライターが書いた英文と一般人が書いた英語では雲泥の差がある。
子供が書いた英語と成人が書いた英語では雲泥の差がある。
でも情報は100%通じている。
初心者の方々には、東南アジア諸国の人たちの英語を見習ってくださいと
いつも言っている。
文法的に間違った英語でも気にしないで堂々と話す姿勢が日本人にはない。
神田のホテルで「英語の話し方」に関するセミナーをしたことがあった。
ホワイトボードに英文を書いて説明をしていたら、
手が上がって「そこの部分はこういう表現でもいいですか?」
と質問があがって、私もその質問に答えた。
すると、いつのまにか英作文の授業になってしまった。
日本人には完ぺき主義の人が多いため、
間違った英語は許せないところがあるようだ。
ただ、話す時には、頭を切り替えていただきたい。