今日の内容も、ある程度英語の学習が進んでおられる中級レベルの方へ向けてです。
中学英語くらいなら全部覚えている、という方なら該当します。
前回は、「英文を読む」ことの重要性についてお話しました。
これはとても大切です。
ネイティブの英文をどんどん読んで発想を欧米人化しない限り、
いつまで経っても和製英語になってしまうからです。
今日の話題は、言語の鮮度についてです。
日本語には流行語や方言がありますよね。英語でも同じです。
今日お伝えしたいことは、それが時間と共に変化し続けるということです。
以前読んだことのある熊本弁学習書には、こう書いてありました。
「しおけ」→ 「漬物」
「しいら」→ 「空っぽ」
魚はどういったか覚えていませんが、とにかく、いろいろありました。。
でも今、熊本県の方々に聞くと、そうは言わないというのです。
私は22歳までは大阪にいたので、
京都弁との微妙な違いも(ほとんど同じですが)わかりますが、
それも私が若い頃に思っていた違いと若干ずれている気がします。
言いたいことはわかりますか?
言葉は、時間と共に変化するということです。
日本語でも、少し前に流行った言葉が急に鮮度を失い、
使うことすら躊躇することはありまよね。いわゆる「死語」です。
当然、英語でも同じです。
でも危険なのは、日本人がその点にあまりに無頓着ということです。
英語学習書から学んだ英語は、必ずしも実際使われている英語ではない!
常にそのリスクがあるということは、肝に銘じておいてください。
例を出します。
burn the midnight oil これは 「徹夜して作業をする」 という意味です。
これなどは、もう死語に近いです。
でも学習書などには載っています。
To whom are you going to send this money?
誰にこのお金を送金するつもり?
これも死語に近いです。古風です。今でも学校で習いますよね?
ではどう言うか?
Who are you going to send this money to?
のほうが一般的です。
Whom are you sending this money to?
でも正解ですが、会話ではwhom をwhoに変えてしまう方が多いです。
逆に、awesome (凄い!)という言葉は最近よく聞きますが、
70年代、80年代には、その意味では使われませんでした。
当時は super good とか言っていました。(今ではダサい英語の響きです^^;)
1970年代のアメリカ中西部では、カッコいいいという意味で
誰もが far out! という表現を多用していましたが、それも今や冗談ネタです。
日本語にも、死語はたくさんありますよね?
多分、皆さんの方がよくご存知でしょう。
それを言った途端、場がしらけてしまった経験もお持ちではないでしょうか。
私は90年代に「ナウイ」と言って、若い人から古いと笑われましたので、
2015年の今では、もっと変な目で見られるでしょうね。
であるならば、どうすればいいのか?
日本語なら、若い人たちと常に話しをするか、彼らが好きな本を読むしかないですね。
同様に英語でも、ネイティブが書いた最近の英文を読む、これに尽きます。
言葉は生ものだからです。
賞味期限の切れた言葉はどんどんゴミ箱に捨てましょう。