1週間ほど前でしたか、TV で面白い報道番組を観ました。
朝8:00から報道している TBS のワイドショーです。
司会が国分太一と真矢ミキ。
ご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。
中学、高校時代は不良だった少年が、高校を卒業して
とび職をやったりしながら、ごく普通の生活をしていました。
父親は保険のセールスマンで、かなり苦労していたらしく、
家計が苦しいときには母親と口論をしているのを聞いていて
父親が好きになれず、グレてしまったらしいです。
ところが何かのきっかけで、
その父親は億単位の営業成績をあげるトップセールスマンになり、
その少年は父親のことを見直すことになります。
高校卒業のあと、作業服を着て工事現場で働く道を何となく選んだ彼は、
「自分も父親のように変身してやろう」思い立ちます。
彼はアメリカで10本の指に入る名門大学、カルフォルニアのバークレー大学に留学を決めます。
父親にどこまでその決心が本気かということを説明すると、
父親は2000万円を渡します。
父親が苦労して保険セールスで稼いだお金を無駄にはできない!
そうわかっていたので、彼も必死になりました。
そんな大学に入学できただけでも凄い! と皆さんは思うかも知れませんが、
アメリカの大学には日本のような厳しい受験(入学試験)はないので、ちょっと事情は異なります。
一橋、東大、早稲田、慶応に入学するような苦労はありません。
ただし日本の大学とは逆に、入学はできても、卒業が大変です。
よくぞ卒業できたな! と感心します。
ご本人によれば、Hello や How are you? くらいの英語しか話せなかったそうで、
英語の教科書が読めず、とても苦労したとおっしゃっていました。
英語力に問題がある外国人留学生は、英語の特訓授業を受けさせられます。
彼はそのクラスに入って、とにかく英語を猛勉強しました。
そして6か月後には、大学の授業が理解でき始めたそうです。
もちろんその6か月間で、日常会話は全く困らないレベルまで上達しました。
言っておきますが、アメリカの大学の教科書は、
日本の教科書とは比べものにならないほど分厚いです。
数センチもある分厚い教科書を、1学期以内(数か月間)にマスターしないといけません。
たったひとつのクラスでそうですから、10クラスを履行したらその10倍です。
ゆっくり読んでいることなんてできません。
それをやって卒業されたのですから、
「偉い!」とほめてあげたいです。
私も同じくアメリカの大学を卒業しましたが、
私が感動したのは、
入学時には、ほとんど英語が話せなかった人が
よくぞ、6か月間で英語を理解できるように成長できたな、ということです。
私の場合は、入学時にはかなり英語は話せたので、彼とは事情が違います。
私は、その番組を見て、
彼と私との間に共通点を見いだしました。
その共通点に感動したのだと思います。
その共通点とは、彼も私も、
必死にならざるをえない状況に追い込まれた、
ということです。
彼の場合も私の場合も、英語ができないからなどと言って
give up することは許されなかったのです。
彼は1日に15時間も英語の勉強をしたそうです。
覚えるべきことを紙に書いて、その紙をポケットにいつも入れておき、
その紙を見ながら道を歩くので、人とぶつかりそうになったとか。
私にとっては、英語は生活の糧であり、
彼と違って妻子を養わないといけなかったので、
英語の勉強が辛いというのは、働くことを放棄するようなものでした。
彼も私も、効率のいい英語学習法は、自分で発見しました。
彼は単語の暗記のしかたを工夫しました。
1日100語の単語を、翌日まで忘れない方法を発見したそうです。
それがどういう方法かはここではとりあげません。
私は何が言いたいのでしょうか?
それは、
英語ができないことを
購入した英語学習書のせいにしたりするのは、賛成できません。
自分には能力が不足しているんだと、落ち込むことも問題です。
大切なのは、
どこまであなたが本気になれるかであって、
あなたも本気になれば、1000%間違いなく英語はマスターできるのです。
英語の習得は確かに面倒です。骨が折れます。
だからこそ、できるだけ楽にできるように、
無駄を省きつつ、超効率的な最短距離で、楽しく習得するべきです。
私はそこに鋭くフォーカスしながら、英語を指導しています。
「楽」を追求するのは人間の心理です。
でも、必死にもならず、時間もかけず、いつの間にか身につくノウハウなどは、
あなた自身の甘えにつけ込んだ詐欺商法だと気がついてください。
英語音声を聞き流しているだけで、
気が付いたら、あっという間に英語がペラペラというような馬鹿げた宣伝文句に、
騙されないことが大切だと思います。
他にも、6文字だけで英語は何でも話せる!という宣伝文句も拝見しました。
6文字の前に「8文字で英語は話せる」という宣伝を見かけたので
それを意識しての宣伝かもしれません。
冷静になって考えてみてください。そんなことが可能でしょうか?
しかし、これらのものが売れているのは、
そういうニーズが消費者サイドにあるという裏づけにもなります。
それは、
あなたが英語学習を「嫌な作業」だと思っており、
できるだけ触れたくない、やりたくない、
とっとと済ませて急に上達したいなどと都合のいいことを考えており、
それこそが、悪徳業者の絶好のターゲットになってしまっている・・・
そういうことなのです。
嫌いなことをやるのは苦痛です。できるだけ避けようとします。
やらなくても生活に支障はありません。だから、いつまで経っても上手くならないのです。
本当に上達したいなら、そんな悪魔のループを断ち切ってください。
プロゴルファーやテニスプレーヤー、ミュージシャンで、
「実はこの仕事大嫌い!」などと思っている人がどこにいるでしょうか?
本気になったあなたの声を聞かせてください。
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