(今回は初心者対象の記事となります)
英文を読める人は多いが、書ける人は少ないことを前回申し上げました。
ではどうやったら書く能力をアップできるかについて、今日はお話ししましょう。
以前からこのブログを読んでくださっている方は、
私が、英文日記や英文メールを書くようにと何度も勧めてることを
よくご存知のはずです。
それはとても重要なことですが、ある程度の英語力を必要とします。
英語を習い始めの初心者にとっては、ハードルが高いかも知れません。
あなたが全くの初心者の場合は、その前にやるべきことがあるのです。
そう、基礎トレーニングです。
基本的な構文を、しっかりと覚えることです。
前回、中途半端に覚えているだけだから書けないんだ、と申し上げました。
つまり理解するだけではダメで、
使えるようになるまで、徹底的に脊髄にたたき込むのです。
ただし、無駄を省いて、効率的に行う必要があります。
基礎構文のテキストを最初からおさらいするのは、時間の無駄です。
自分の身になっているものは省き、弱点に徹底的にフォーカスします。
何にフォーカスして、何を省くか、例を挙げながらご説明しましょう。
1. 下の日本語を見て、考えないで、英語が日本語のように口から出てきますか?
あるいは、スラスラと書けますか。
I am loved by my parents. 私は親から愛されている。
He is loved by his parents. 彼は親から愛されている。
We are loved by our parents. 私たちは親から愛されている。
John is loved by his parents. ジョンは親から愛されている。
They are loved by their parents. 彼らは親から愛されている。
They are not loved by their parents. 彼らは親から愛されていない。
Are they loved by their parents? 彼らは親から愛されていますか?
であれば、今さら受動態を学習するのは止めましょう。
時間の無駄です。
以下の構文についてはいかがでしょう?
身についていないもの、つまりスラスラ出てこないものだけに絞って、
あとは省略します。
現在完了(完了、継続、結果)
過去完了
助動詞
英語の基本5文型
付加疑問文
不定詞
動名詞
現在分詞
関係代名詞(主格、目的格)
関係副詞
仮定法(現在、過去、過去完了、未来)
2. 書くまでもなくスラスラ口頭で言えるものは省きます。
3. 上記の受動態であれば、be 動詞+動詞の過去分詞(太字の部分)だけできれば大丈夫で、あとは無視します。
焦点を絞るのです。言い換えれば、全部をやらないで、骨組みだけやります。
仮定法をやっているなら、仮定法以外のミスは気にしないことです。
4. 単語を置き換えて、同じ構文を繰り返し練習します。
これを substitution drill と言います。
5. 知らない単語で英文が書けないと思ったら、できるだけ知っている簡単な単語で間に合わせます。
例) They immigrated to the United States 10 years ago.
⇒ They moved to the United States 10 years ago.
彼らは10年前にアメリカに移民した。
こうすることで、
ムダを省いて、短期間に必要箇所にだけ焦点を合わせて
トレーニングすることができます。 これでかなりの時間を節約できるでしょう。
集中と反復によって時間を節約し、トレーニング効率を高めるのです。
ゴルフやテニスやスケート選手を見てください。
何度も何度も、同じスイングやルーチンを繰り返し練習します。
なので、中途半端に覚えた状態で、いろいろな英語構文を無作為にミックスして書くと
どれひとつ身につかず、効率が悪くなってしまうのです。
その代わり、ひとつの要点に絞って、100以上の英文を書いてください。
それが身についたら、次の要点に絞って、また同じトレーニングをするのです。
こうして未熟なもののみに絞って、基礎構文をひとつひとつ身につけていきます。
基礎が身についている中級以上の方々は別です。
中級レベルの方は、英文日記や英文メールを毎日どんどん書きましょう。