私がお勧めする英語上達法のひとつに
「独り言トレーニング法」というものがあります。
この言葉は多分、皆さんには馴染みがないでしょう。
なぜなら、私の造語だからです。
でも、同様の方法を勧める英語の先生は、他にもいらっしゃいます。
私と同じアドバイスをする先生がいるというのは、とても心強く感じます。
ただし、私と全く同じではありません。
今日は、私が長年の経験で編み出した、超効果的な方法をご紹介します。
独り言トレーニングはなぜ必要なのか?
どんな言葉も、学習するだけで話せるようになるはずはありません。
トレーニング(練習)が必要なことは、これまで繰り返し申し上げました。
スポーツやピアノの練習と全く同じです。
学校で習った英語が使い物にならないということではありません。
中学・高校で習った英語は、役に立つ正しい英語でした。
問題は、トレーニンングする時間が設けられていなかったということです。
教室の中では、話すトレーニングが行われませんでした。
正しい英語を学習しただけで終わりだったのです。
今からでも遅くありません、トレーニングしましょう!
それには、「独り言トレーニング」が手軽で、最も効果的です。
どうのようにやればいいのか?
「英語で独り言を言いなさい」と言うと、多くの方々は誤解してしまいます。
英語で考えなさい、日本語の思考を英語に切り替えなさい、ということだろうと。
これは相当の上級者でないと無理です。
あなたが初心者であるなら、無駄に時間を費やすだけです。
初心者ならば、こうするのがオススメです。
↓
↓
(1)英文を音読する
※ 必ず、簡単な英文で!
※ 机に向かってやらないで、何かをしながらやること。
トレーニングには時間がかかります。
プロのピアニストは、1日に8時間以上も練習をします。
野球選手も、おそらく同じくらい練習するでしょう。
私が「英語の勉強もそれくらいやりなさい」と言ったら・・・?
多分、大半の皆さんは無理ですよね?
1日に15分間の勉強なら、誰でも続けられるかも知れません。
でもそれ以上机に向かって続けようとしても、
毎日の仕事で疲れ切って帰ってきた皆さんには、多分無理でしょう。
だからこそ、独り言トレーニングなのです。
簡単な英文を、ただ繰り返し音読するだけです。
それを気ままに、どこでも、気が向いた時にやるだけです。
繰り返していると、日本語が頭から消えていきます。
英文法も消えてしまいます。
英語のままでイメージするようになります。
つまり、英語脳になります。
英文を音読している間は、脳が英語で思考しているのです。
更に、英文を何度も音読しているうちに、見なくてもいいようになります。
空で言えるようになります。
そこまでくると、独り言を言っているのとなんら変わりません。
普通の独り言では、自分が言いたい内容をしゃべりますが、
この方法では他人の文章をしゃべります。
それ以外は、全く同じです。
なので、英作文の労力なしに、英語脳に集中できます。
とにかく、気楽にやることです! ← これ重要!!!
試験を受けているわけではないので、
思い出せない部分は捨ててください。
完璧主義にならないことです。
また、文法が間違っていても気にしないことです。
※ これは学習ではありません。トレーニング!です。
(2)英作文する
私の教材のひとつに、substitution drill(置き換え練習)というのがあります。
I have worked for this company for 25 years.
(私はこの会社に25年間勤務している)
これを置き換えます。
He has worked for this company for 25 years .
彼はこの会社に25年間勤務している。
They have worked for this company for 25 years.
彼らはこの会社に25年間勤務している。
Mary has worked for this company for 25 years.
メアリはこの会社に25年間勤務している。
Mary has worked for ABC for 10 years.
メアリはABC社に10年間勤務している。
Mary has played the piano for 2 hours.
メアリは2時間ずっとピアノを弾いている。
You and I have known each other for 10 years.
あなたと私は10年来のおつきあいだ。
You and I have married for 10 years.
わたしたちは結婚して10年になる。
これは現在完了の練習なので、
肝心な部分(現在完了の部分)が合っていれば、
それ以外が間違っていても気にしないことです。
気にしないで、自由にどんどん、
「練習(=トレーニング)する」ことが大切なのです。
この2番目の方法は、
静かな落ち着いた場所でしかできないかも知れません。
でも最初の方法は、どこでもできるはずです。むしろ、そうしてください。
周りが気になるなら、ささやきのような声で十分です。
これ以外にも様々なノウハウがありますが、それはまた後日。
今日はまずこの二つを、すぐに実践に移してみてください。