英語教材を制作するとき、いつもあることに悩みます。
それは、何を達成するための教材か、ということです。
英語学習の目的は、人によって千差万別です。 例を挙げるなら、
Aさんの場合: 海外旅行に役立てばそれでいい。難しいことはやりたくない。
Bさんの場合: 商社マンなので海外から英文メールや電話が毎日あり、流暢な英語で対応したい。
Cさんの場合: とりあえず TOEIC で満点に近い点数をとりたい。
Dさんの場合: イギリスでバイオリンのレッスンを受講できるための英語力が欲しい。
Eさんの場合: プロの通訳や翻訳士になりたい。
Fさんの場合: 大学受験のための英語を学習したい。
Gさんの場合: 英会話が流暢になりたい。どんな内容でも。
あなたは、たまたま「Gさん」と同じかもしれません。
でも他の方は、おそらく異なった目的をお持ちでしょう。
私は、英語教材を制作する際に、ある程度の絞り込みをしています。
特に、「話す」という分野に絞っています。
上記で言えば、Gさんのケースです。
もちろん、英文作成にも、英文読解にも役に立つ教材なのですが、
「話す」ことに重点を置いていることは間違いありません。
さらに、「話す」といっても初級から上級に至るまで、様々なレベルがありますが、
上級レベルには設定していません。
上級レベルの方々は数が少ないというのも理由のひとつですが、
そのレベルの方々は自力でやっていく力をお持ちだからです。
さて、ざっくりとした区分けはそんな感じですが、
全員がひとつの教材を同じように使うことはできない、という問題があります。
なぜでしょうか?
1. スタート時の英語レベルは、皆さんバラバラです。
2. 学習の目的が、皆さん異なります。
3. 学習、トレーニングに使える時間がバラバラです。
4. 年齢によって学習速度が異なります。(10代と60代ではかなり差があります)
なので、自分に合ったように工夫してやっていくことが重要です。
ひとつの方法が万人に適用できるわけではありません。
具体的な例をあげましょう。
実例(1):
英語圏での駐在員の方々に指導したことがあります。
毎日英文でメールをしないといけない、という強いニーズがありましたが、
英作文に効果的な「独り言トレーニング」はお勧めしませんでした。
目の前に話す相手、それも英語のネイティブがいるからです。
トレーニングの面で、かなり恵まれた環境と言えます。
実例(2):
英語圏に永住されている主婦の方々に指導したこともあります。
彼女たちの場合、話せればそれでいい、というニーズでした。
毎日英文でメールをする駐在員の方々とは異なるニーズでしたので、
またやることが異なりました。
あなたのニーズは何でしょうか?
そのニーズにピッタリ合った学習法やトレーニングが必要です。
その意味でも、ひとりで悩み自己流に陥るのは危険です。
必ず私にご相談ください!