1969年7月21日アポロ11号が人類史上初めて月面着陸しました。
NHKは中継でその様子を放送しました。
同時通訳はそれ以前から企業では行われていましたが、
テレビでの同時通訳は始めての試みでした。
同時通訳をしたのは、西山千氏と國弘正雄氏の2人。
まだ英語が話せない私にとって、彼らは雲の上の神様のような
あこがれの存在でした。
書店には彼らの英語学習書や自叙伝などが売られていました。
彼らのようになりたいと思った私は大阪にある通訳養成スクールを尋ねました。
通訳になることには興味はありませんでした。
でも英会話スクールではやっていないハイレベルな英語学習が目的でした。
ある日、先生が面白いことをされました。
「誰か私の横に立ってこのニューズウィークの雑誌を読んでください。
どの部分でもいいですから、英語を読み上げてください」と先生が
言われ、ひとりの生徒が先生の隣に立ちました。
ニューズウィークは読むことさえ難しい英語です。
それを準備なしに同時通訳されました。
その瞬間、私は口をポカンとあけながら通訳になりたい、と思いました。
と言っても、そこにはたった6ヶ月間しか通学できなかったし、また
英語の学習をしていただけで、通訳レッスンを受講していたわけではありません。
通訳技能は100%独学で身につけました。
前回のブログでは、英語学習を持続するには強烈な動機が必要だといいました。
すでに、ここまでで3つの動機が登場しています。
1.高校時代、留学の機会を友人に持っていかれたこと。
2 アポロ11号の同時通訳でもっと英語がうまくなりたいと思ったこと。
3 通訳学校の先生のパーフォーマンスをみて、自分も通訳にあこがれたこと。
動機づけは凄く大切です。
あなたもまず動機づけをしっかりと持つことをお勧めします。
そのことは前回も言いました。
そして今日の話のポイントはここからです。
「継続」は動機付けと同じくらい凄く大切です。
英語学習をコツコツと持続すれば、あなたの人生も変わります。
私の場合はというと・・・
1970年、生徒として通訳養成スクールに通っていた私が・・・
● 1983年から通訳として第1線で活躍していたこと。
● その後、私には雲の上の存在であった西山千先生と
コンビを組んで同じクラスを教えるまでになったこと。
● 生徒として通学していた通訳養成スクールで主任講師として働くことになったこと。
● NHK英語会話上級の番組を担当されていた
小松達也先生とコンビを組んで同じクラスを教えたこと。
● 首脳会談の同時通訳をいつも担当されていた村松増美先生と
コンビを組んで同じクラスを教えるようになったこと。
大切なことは途中で諦めないことではないでしょうか?