これまで、数千人の方々が私の英語教材を購入してくださいました。
全ての方に100%満足していただけたかは、甚だ疑問です。
この世に完璧などあり得ないと思うからです。
実際、3人の方々から苦情がありました。
数千人中でたった3人というのは、非常に優秀な成績なのですが、
それを手放しで喜んでいいのでしょうか?
3人のうちの一人は、効果が見られないというクレームで、こう言われました:
「先生がおっしゃる毎日のトレーニングの重要性は分かります。
なので、部屋にCBSニュースを流して毎日聴いていますが、上達しません・・・」
私は唖然としました。
「それはやってはいけない学習法です。
教材の「やってはいけない英語学習法14か条」の第1章を読み返してください。」
そう返信しました。
翌日、その方からこんなメールが届きました:
「すみません、高松先生が言われたことの逆をやっていました」
もうひとりは、こう書いてきました:
「高松先生の教材は、英文法が不十分だと思います。
私はもっと英文法を勉強したかったので、参考書を本屋で買ってきました。」
私の教材には、英文法のエッセンスを凝縮したものを含めています。
唖然としながら、私はこう返信しました。
「英文法に時間をかけすぎないよう言ったはずです。」
つまり、この方たちは、
私のアドバイスに従わず、逆のことをやってしまっているということ。
アドバイスに気づいていないか、そもそも、教材を読んでもいないということ。
教材や私の指導法で不明な点があれば、いくらでも聞いてください・・・
何度もしつこく、そう申し上げているのに、伝わっていないのです。
??? なぜでしょうか ???
こんな例もあります。
TVのCMなどでも見かけますが、某英語教材は、日本一売れているそうです。
楽に英語が習得できるという、いわゆる「聞き流し方式」をウリにしています。
部屋でBGMを聴くように英語音声を流しているだけで、
学習をしないで、単語も覚えないで、辞書もなしで、テキストもなしで、
いつの間にか英語がペラペラになるという 「夢のような」教材です。(実際、夢です)
毎月、自宅に教材(新しい音声CD)が届けられるというものです。
この教材に関しては、興味深い現象が発生しているようです。
まじめに取り組んでいる人からは、効果を疑問視する苦情が届いているのに、
その数は問題にならないくらい少ないそうです。
実は、ほとんどの人は、実践していないのです!
熱意があり期待も大きい最初の頃は音声CDを聴きますが、やがて飽きます。
無理もありません。
音楽なら楽しく聴けますが、意味すら理解できない、不可解で退屈な音声です。
雑音と同じです。
間もなく、時間がないなどの理由をつけて、聴かなくなります。
他のことに夢中になります。
やがて、数ヶ月前のCDもまだ開封していない状態になってしまうのです。
それでも大部分の購入者は、
効果が出なくても自分がやっていないから仕方がない、と諦めてしまいます。
かつて一世を風靡した、エクササイズやダイエットのDVDと同じです。
当然、クレームなど出せないですよね?
教材の効果以前に、実践していない自分が悪いのですから。
これは、どんな教材にも共通した現象のようです。(英語に限らずです)
やっていないのであれば、いわゆる「宝の持ち腐れ」です。
通信教育の盲点です。
そんなことは当たり前の話じゃないか!と言われそうですが、
よく自分の胸に手を当てて、反省してみる必要がありそうです。
英語をやらねば!やらねば!やらねば!
と熱心に努力されようとする姿勢は評価できるのですが、
まず学習する時間管理ができるのか、学習する時間を作れるのかを
よく考えてからスタートしないといけません。
多くの方々は、何かのきっかけで熱意が高まり、衝動的に英語教材を購入されるようです。
「なんとか時間を作るさ、時間は作るものさ」という感じで・・・
そして、隙間時間をなんとかやりくりして学習時間を作ろうとするのですが、
続けることができません。最初から無理があるからです。
やがて忙しさのあまり、睡眠時間を削るところまで追い込まれます。
当然、挫折します。
こうした事実を踏まえ、今日は根本的な部分に触れたいと思います。
まずは今の生活を振り返って、何を「削る」かを決めるべきです。
テレビを見る時間を減らす、雑誌を読まない、ゲームを止める、
LINEのお喋りをやめる、DVDを観ない・・・などなど。
これはどのように英語を習得するか以前の段階の問題ですが、
実は最大の課題なのです。
私は心から、みなさんに英語を習得していただきたいと願っています。
毎日首を長くして、質問がもっとこないかとメールをチェックするのですが、
実際は、ほとんど来ません。残念なことです。
しびれを切らして、こちらからコンタクトをしたこともありました。
すると、こう言われました。
「購入してもう6ヶ月経ちますが、忙しくなって時間が作れませんでした。
でも今ならスタートできます。サポートして頂けますか?」
私はその方の熱意を評価し、サポート期間は過ぎてしまっているのですが、
「いいですよ。がんばりましょうね!」
と申し上げました。
その後、質問は1回だけ来ました。
そしてまた多忙になられたようで、プッツリと音信不通になってしまいました。
時間を工面すること・・・
それは最大の難関で、あなた自身の課題です。 これだけは、私はお手伝いできません。
英語が上達したいなら、まず何かを捨てて、英語学習の時間を作ってみましょう。
それが、無理しないで継続するコツです。
英語のために、あなたが好きな何かを捨てたこと・・・
それは決意となり、モーティベーションとなって、
必ずやあなたの英語学習に大きな効果をもたらすはずです。